だらだら

一月の後半ときたらやるべきことをいろいろと放棄して鬱々としながら映画を見たり音楽を聴いたりどちらも受けつけなくなったり、本を開けば文字が頭に入ってこずに毛布にくるまって何をすることもなしにボーっと日が暮れるのを待っていたりしてもう同い年の人にこれがばれたら人間の屑扱いされることは請け合い、そんな被害妄想に取りつかれますますひきこもるという悪循環のループからひょいっと飛び抜けることができたならこんな根暗じゃございません。

二週間ほど前に見た映画、テオ・アンゲロプロス監督による『霧の中の風景』が私の心にぐさっときまして。以前見た同じ監督の『永遠と一日』が私にとっていまいちだったのもあって正直期待していなかったのにね。その余韻にどっぷりと浸かってしまったのも一つの原因なのかもしれない。青年が少女に繰り返し言う「最初のときは誰でもそうなんだ」という台詞がこのところずっとぐるぐる回ってる。大切な一本になりそうです。