5月の読書

先月読んだ本たち。集中力が落ちていたので薄い本中心に選んで読んだ。

柴田元幸編・訳のアンソロジースチュアート・ダイベック『ペーパーランタン』が好みだった。

3年前に同じ著者の『オブ・ザ・ベースボール』を読んで訳わからなかったのだけれど、めげずに手に取ってみた。相変わらず訳わからなかったけど、難解さの中にふと心引かれる部分が随所にあったのでどちらも数年後に読み返してみたい。

上記の円城氏つながりで手に取る。久しぶりにこういった文体に触れたので少し戸惑う。小説内で描かれている感覚は非常によくわかるのだけれど、やっぱり私はSFが少し苦手なのかもしれない。P・K・ディック賞の特別賞を受賞したことを読み終わったあとに知る。

何とも捉えがたい、不思議な感覚が残った。若くしてこんな文章を書く人がいるのだな。すごい。

図書館でその場で読む。『眠り』の改訂版(豪華な挿絵付き)らしいのだが、改訂前の短編は昔に読んだきりなのでほとんど覚えておらず。記憶にあるのはラストのみで、あの終わり方は好きだったのを思い出す。

短い物が読みたかったので借りた、超短編集。こんな簡潔な文章のなかにも伝わってくるものはあるのだからヘミングウェイの偉大さよ。一章一章が短いのもあって繰り返し読みたくなる。

ナボコフだったからなのか、解説にあった仕掛けがあまりわからず。しかし小説としては十分面白かった。これも数年後に再読したい。

アメリカでベストセラーになった自伝的小説らしいのだけれど、これが自伝だとしたらアメリカはとんでもないところだなと思う(今更って気もするが)。精神科医一家の凄まじさときたら。青春小説。簡単に読めて面白かった。


以上。